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高置水槽減水警報【電極棒の汚れ編】

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受水槽から高置水槽への給水ライン
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1970.9/25 東京都出身。 30代のときに異業種から環境プラントへ転職。そこで設備のノウハウを体得した後、40代でビル設備管理業界に入る。その間、数多くの現場を渡り歩きメンテナンス経験を積む。すべて実践で学んだ知識だけを初心者に伝えている。【所有資格:一級ボイラー技士・危険物乙四・第三種冷凍機械責任者・第二種電気工事士】

【電極棒の汚れ編】

『高置水槽減水警報』を2回に分けてお届けします。

【電極棒の汚れ編】と【リレー不良編】です。

このページは【電極棒の汚れ編】でお届けします。

 

高置水槽減水警報発報

高置水槽減水警報が発報されました。

常駐のビル現場で実際にあった警報です。

そのときの対処方法をお伝えします。

 

現場調査および緊急対応

まずは、高置水槽水位低が点灯

機械室制御盤の警報ランプを確認→『高置水槽水位低が点灯中』

揚水ポンプの動作は、NO.1NO.2共に手元運転のみ良好。自動運転はされず。
同時に高置水槽へ手動運転による汲み上げ実施。

問題点1

揚水ポンプが自動起動されない。

さらには、受水槽も水位低が点灯

現場調査中に受水槽低水位を確認→『受水槽水位低が点灯中』

受水槽上部、給水電磁弁のバイパス弁を開にしてフロート動作のみで給水実施。
(フロート給水は緊急対応用)

問題点2

受水槽が低水位にもかかわらず、受水槽上部の給水電磁弁とFM弁が開かない。

 

不具合の原因をお伝えします

不具合の原因は受水槽内の電極棒です。

受水槽に低水位警報が出ています。

よって、受水槽内の電極棒の汚れが原因です。

 

どうして受水槽内の電極棒の汚れが原因と分かったのか?

シンプルに消去法で考えます。

警報が、上流側の『高置水槽水位低』のみならず、下流側の『受水槽水位低』も発報されています。

よって、揚水ポンプ不良は消去されます。(自動的にリレー不良も消去されます)

あとは、受水槽の給水電磁弁不良とFM弁不良と電極棒不良を疑うだけです。

そうなった場合、センサーの大元である電極棒の汚れが最も疑わしいのです。

 

もし警報が、上流側の『高置水槽水位低』のみで発報されていた場合

『高置水槽水位低』のみの警報で疑うべき箇所

  • 揚水ポンプ制御盤内の自動交互リレー不良。
  • 揚水ポンプのインペラー(羽根車)に穴が開いた。
  • 高置水槽内の電極棒の汚れ、もしくはボールタップ不良。

これら三点、ないしは四点を疑います。

 

受水槽から高置水槽への給水ラインと電極棒の仕組み

受水槽から高置水槽への給水ラインと電極棒の仕組み

 

長さの違いで水位を検知する電極棒【受水槽】

電極棒とは、長さの違いで区分して水位を検知する金属棒です。

満水・復帰・減水・渇水・アース(コモン)で構成されています。

電極棒は、高置水槽と受水槽で作りが違いますので注意してください。

電極棒の解説は、このページでは【受水槽】のみとさせていただきます。

受水槽で電極が5本のタイプを解説

満水

水位がこれを上回ると満水警報が発報します。下回ると満水警報は解除されます。
もし、水位が満水になった場合はオーバーフロー管から水が逃げる仕組みです。

復帰

減水後、水位がこれを上回ると揚水ポンプが起動します。減水警報が消えます。
因みに、受水槽は常に水を送り出したい(減らしたい)態勢でいます。

減水

水位がこれを下回ると減水警報が発報します。よって、不具合の疑いがあります。
自動給水のポイントは、水位が復帰を下回ってからです。給水電磁弁が開きます。

渇水

水位がこれを下回ると空転防止によりポンプが停止。渇水警報が発報します。
事業所によっては「極低警報」など、「極低」という呼び名で言われます。

アース(コモン)

アースは端子にジャンパー線をつないで警報を解除するために使われます。
受水槽内の清掃および、電極棒の清掃などで作業をする場合に利用します。

常用水位はどこ?

満水と復帰の間が常用水位です。

 

受水槽内の電極棒清掃を実施

制御盤、揚水ポンプのセレクトスイッチを自動交互から手元に切り替えます。

現場のマニュアルに従って、受水槽水位検知の警報ブザーを短絡停止します。

受水槽上部に上り、給水電磁弁の一次側と二次側の手動弁を閉にします。

電極棒を二束引っ張り出します。給水電磁弁用とFM弁用の二束です。

電極棒に付着したスケール汚れを、ワイヤーブラシで洗い落としウエスで拭きとります。

電極棒を設置・各手動弁開・警報ブザーの短絡解除をします。

低水位の受水槽に上水(市水)が流れ込むのを確認します。給水停止も確認します。

制御盤、揚水ポンプのセレクトスイッチを手元から自動交互に切り替えます。

復旧です。

参考資料
『給水ポンプに使用される電極(水位検出)/web contents 株式会社アクア』

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