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コンデンサリアクトル異常

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IMG_0029箪笥コンデンサー
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1970.9/25 東京都出身。 30代のときに異業種から環境プラントへ転職。そこで設備のノウハウを体得した後、40代でビル設備管理業界に入る。その間、数多くの現場を渡り歩きメンテナンス経験を積む。すべて実践で学んだ知識だけを初心者に伝えている。【所有資格:一級ボイラー技士・危険物乙四・第三種冷凍機械責任者・第二種電気工事士】

🍸5月からトロピカルな日本の気候

毎年、だいたい5月末あたりから気候が夏に移り変わります。

その影響により、都市部の建物では冷暖切り替え作業が行われます。

仕様規則が緩いビル現場では、早い時期から冷房運転が行われます。

都市部でしたら、ご家庭でもエアコンを使用されているかと思います。

 

もし夏場に受変電室から異常警報が発報したら

受変電室の“コンデンサ”から、異常警報が鳴った場合を想定します。

 

もし夏場に、コンデンサ盤から物凄い唸り音が鳴動していた場合

それは、コンデンサのリアクトル異常です。

すぐに対処しなければなりません。

 

コンデンサリアクトル異常対処法

まず、コンデンサが1台運転中です。コンデンサは3台あると仮定します。

制御盤のセレクトスイッチを自動から手動に切り替えます。

制御盤の入切スイッチを手前に引きます。
『切』→『入』に入れてコンデンサを2台運転にします。

警報停止ボタンとリセットボタンを押して復旧です。
 

 

高調波を発生する機器

コンデンサリアクトル異常は、高い高調波が引き起こす共振現象です。

高調波はひずみ波とも呼ばれ、インバータを使用した機器から発生します。

異常警報は、放電現象を有する機器が多い、都会の建物にて増加傾向です。

インバータを使用した機器

エアコン・エレベーター・太陽光発電・蛍光灯

 

高調波の特徴

高調波は電線から伝わります。

高調波の発生シーズンは夏です。

冬・春・秋において発生件数はありません。

発生時間帯は朝から日中に多く、夜は減ります。

都市部限定で起こる現象です。

 

高調波が発生するとどうなるか?

もし、高調波の高い時間帯に制御盤内の高圧接続器が投入されるとします。

すると、コンデンサと併設されている直列リアクトルに大きな負担が発生します。

大きな負荷とは共振現象(異常振動)・唸り音・過熱などです。

その結果、焼損事故・リレーの誤作動が起こります。

 

コンデンサ盤内のイメージ

コンデンサーリアクトル異常

 

都心のビル現場では朝から高調波を拾います

力率を調整するコンデンサは、常時自動運転です。

ビル現場が終業時間間際になると、動力が低くなりコンデンサが自動停止します。

そこで、ビル現場が閉館してから、約10時間後の朝に問題が起こります。

近隣住民が起き始めた8時頃、高調波を拾ってコンデンサが唸り音を上げます。

【注釈:説明の都合上、ビル現場の稼働時間が8:00~22:00までと仮定しています】

 

コンデンサリアクトル異常が発生する外的要因

夏、近隣住民がインバータエアコンを使うと高調波が発生します。

高調波の悪影響をダイレクトに受けるタイミングが朝です。

それも、コンデンサがまだ自動停止中の始業時間帯です。

機器が動き始めたばかりで、動力が低いとコンデンサが自動起動しません。

コンデンサが動いていなければ、朝からリアクトル異常が発生します。

 

コンデンサリアクトル異常が発生する内的要因

経済でいうところの、需要過多と供給過多のバランスで考えます。

夏場は冷温水発生器が2台運転され、冷却水ポンプも2台運転されます。

普段は、それぞれが1台運転で済むところを、暑い日に2台運転するわけです。

よって、猛暑日はその分たくさんの電気を使います。

それにより、ビル現場が高調波を受けやすくなります。

 

コンデンサリアクトル異常を出さないための対策

コンデンサが自動停止中に高調波を拾うと、リアクトル異常が発生します。

早朝に高調波を拾って唸り音を上げさせないためには、どうすればいいのか。

高調波を受けない対策1

6月~9月の4か月間だけ、コンデンサを1台手元固定運転にしておきます。
それも、朝からリアクトル異常を出さないように、24時間運転にします。

高調波を受けない対策2

猛暑日により冷温水発生器が2台運転の時は、コンデンサも2台運転にします。

 

高調波のイメージ

高調波のイメージ

 

鉄共振現象

コンデンサやリアクトルには回路にインダクタンスLと静電容量Cが共存しています。

遮断機開閉によるショックでL-C間にエネルギー授受が起きて振動が継続します。

ひずみ波には、基本波より整数倍の高調波を含んでいます。

それらの高調波が、リアクトルやコンデンサのリアクタンスと共振状態になります。

そこで周波数が一致すると、リアクタンスが減少します。

それにより、過電流が流れ鉄心やコイルの過熱・コンデンサ素子の過熱を招きます。

ひずみ波を検知するための対策

  • リアクトルでは温度センサー
  • コンデンサでは内圧上昇センサー

これらの二つのセンサーが取り付けられています。

ひずみ波検知警報発報後には、遮断器・開閉器を自動停止させる機能を持たせてあります。

 

モーターとコンデンサ

ビルで使用される空調機・ポンプなどの電動機(モーター)は、力率を遅らせる働きがあります。

コンデンサには、この遅れた力率を進める働きがあります。

力率は、低下する線路に負担がかかります。

電力会社では力率が100%に近ければ電気料金を割引にします。

反対に85%を切ったら割増料金を取ります。

そのような対策を講じて力率の向上を促しています。

モーターとコンデンサー

 

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