【ボイラー】ハンチング現象

ボイラー用語のハンチングとは揺れや震えの現象です
ハンチングは、ハンチング現象とも呼ばれています。
ハンチング現象は、二通りあります。
ひとつは『経年劣化などで不具合を起こした器具から出る弱い信号が、中央監視PCの画面に震え出る』といった現象。
もうひとつは『不具合を起こした器具そのものが揺れを起こす』といった現象です。
ハンチングは、ごみ焼却場などの大型蒸気ボイラーを扱う現場でよく聞かれる言葉です。
ボイラー業界の専門用語です。
CRT画面に出るハンチング現象とは?
ハンチング現象が起こる状況を解説します。
ごみ焼却場の炉壁には、熱電対と呼ばれる炉内温度検知管が使われています。
その熱電対が炉壁に突き刺すように、一つの炉に何本も設置されています。
熱電対が検知した温度信号は、中央制御室のCRTと呼ばれる中央監視PCに送られます。
CRTに送信された温度信号は、CRT画面にトレンドグラフで映し出されます。
もし熱電対に劣化が生じると、不具合反応としてトレンドグラフが小刻みに揺れます。
それがハンチング現象です。
例えば、熱電対が経年劣化するとどうなるのか‥?
熱電対の寿命は、炉内温度に左右されます。
安定した炉内温度で長期間運転できた場合は、3年は持つであろうと言われています。
しかし、炉内の燃焼状態が悪く、高温の状態が長期間続くと1年で劣化します。
よって、新しい熱電対は強い信号を出しながら、CRT画面のトレンドグラフに整った波形で現れます。
反対に、劣化した熱電対は弱い信号を出しながら、CRT画面のトレンドグラフにハンチングとして小刻みに震え出ます。
ですから、ハンチング現象は、ボイラー部品の交換の目安でもあります。
器具そのものが揺れを起こすハンチング現象とは?
燃料調整弁や風量調節用ダンパのハンチングまたは、フロート形面積流量計のハンチングなどがあります。
ダンパのハンチングは主に、経年劣化による接合部の緩みが原因です。
不具合の症状は、ゲート部分がバタバタします。
フロート形面積流量計のハンチングは以下です。
